ある方へ

2015.09.16.09:54

ある方から便りというかコメントをいただきました、テーマとしては重く正直にいってどんな対応をしていいのか迷いました。

内容は女性からで胃がんの告知を受けたという事でした、その胃がんの進行状態、ステージ、癌の内容については書かれていませんでした。

私も去年、もう何十年も付き合いのあった元会社関係同僚を胃がんで失いました。彼は体が丈夫な男で良い人間でした。体付きからいえば殺しても死なない、そんな男でした。

ある時にメールがあり胃がんになっちゃったので胃の全摘手術を受けみんな取っちゃったよ、でも手術は成功で後はりはびりすれば大丈夫、そんな便りでした、去年一時帰国した際に彼に会いたかったけれどその時はまだ入院中、遠慮して奥さんに電話だけしてカナダに戻りました。

その後彼から何通かのメールが届き、リハビリ頑張っているよ、今度帰ってきたらまた会おうな、そんな事ですっかり安心していました、それが帰国を前にして彼に連絡を取ろうと奥さんに連絡をしたところ、彼は去年の内に亡くなっていました。

吃驚して奥さんに事情を聴きました、奥さんの話では手術自体は成功したもののスキルス性胃がんというもので進行がはやく、胃は全摘したものの他の臓器に転移が始まっていておそらく長くはないと医者からの話はあったそうでした。

奥さんはその事を彼に隠していましたが、余命が僅かになった時点で彼も気づいたのでしょう、そして改めて奥さんにこういったそうです。

まだ自分にはやる事がある、それはお前の事だ、私が亡くなった後も生活に困らないように今から整理を始める、そういって事業の整理から遺産や財産、相続問題、管理から手続き、すべて痛い体を推してやったそうです。

この夫婦は2人で小さな町工場を経営していましたが、銀行からの借入金、得意先からの売り上げ、回収、すべて彼がやっていました、奥さんは事業の事は夫にまかせきりでした、そしていよいよ最後の段階で、事業の全ての整理はつけ、借金も全部かえした、売掛も少しはあるが問題はない、お前が後始末で困る事はない、長い間有難う、そういって息を引き取ったそうです。

私は何故、死んだ事も含めて大事な仲間に知らせなかった、そう奥さんをなじりました。

奥さんは悔しかった、なぜ、こんないい人があっという間に死んでいくのか、どうしてもこの不条理が許せなかった、葬式を知らせるお悔やみを受ける、そんな形ばかりの儀式はいらない、そう思い誰にも知らせず、本当に家族だけでの葬式だったと言っていました。

それを聞いて私は奥さんの本当の悲しみを知りました。

今年の3月、帰国した時に彼の自宅を花をもって線香をあげに行きました、その時は奥さんに泣かれて参った、悲しみややるせなさが一杯溜まっていたのでしょう。

がらんとした工場、奥さんはとにかく体を動かしていないとおかしくなるといって掃除をしたり、補修をしたりそして毎日を過ごしているといっていました。この夫婦2人でやって来た工場、想い出がいっぱい詰まった工場を売りたくはない、だから綺麗にして貸したいとのことでした。


つい最近、奥さんから連絡がはいってXXさん、その節は有難う御座いました、工場もお陰様で借りても付き、私もなんとか一人で生きていく自信がでてきました、とありました。

それを聞いて、亡くなった友人もきっと草場の影でほっとしているのでは、そんな思いがよぎりました。

私のこのブログ読者にも癌に侵され、壮絶な戦いをされている方、全身がマヒした女の子を抱え懸命に支えいきているお母さん、いろんな方がいらっしゃいます、皆さんのそれぞれのブログを読むたびに強いなあ、という元気をもらっています。

私自身はヘタレな男、実際に自分自身がそのような状況になれば強く生きる事はきっと放棄し、安易な道を選ぶ事でしょう。だからある方からいただいたコメントにはどう慰めていいのやら、どう力つけていいのやら分かりません、きっと安易な同情なんかいらないと言われるかもしれません。

でも、我がまま一杯のこの親父がいうのもおかしいのですが、ただ、これだけは言えます。貴女や貴方の生き方、人生は決してあなただけのものではないこと、あなたの愛する家族や大切な友人達とつながっていること、

そういった事が病魔と戦う勇気を持つ事につながるのでは、そう思っています、まだ貴女とはお会いした事はありませんが、ブログでこうして知り合えたのも何かの縁、何かのお役には立ちたい。


ある方へ、こんな事しか書けなくて申し訳ありません、でも今の私にはこれが精一杯の答えなのです。

普段はお祈りなんかしない私ですが、状況が好転することを願ってやってみたいと思っています、慣れない事ではありますが、こんな事位しかできません。

私の気持ちが届けばいいと願いつつ、記事の終わりと致します。
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Re: ブラキシズム

2015.10.08.02:24

> 痛みやストレスで歯を食いしばることをいいます。
> 歯科医でマウスピースを作ってもらってますが、滑舌が悪くなるので、仕事中は使えません。
> それでも何個か食いちぎってその度作り直してもらってます。
> かつて病に苦しむやんごとなき方にシンパシーを感じていました。
> しかしちょっと違うんじゃないかと思うようになり、こちらや関連ブログにたどり着きました。
> 耳の痛いことばかりなのに毎日のように読み続けわたしはドMなのかとw。
> わたしの病は(バカは)死ぬまで治りません。
> でも最近やっと病に甘えず仕事や生きることに向かいあうことができるようになったのかな・・と。
> 親父さまはじめ皆様には感謝しております。


酢の物さん、コメント有難うございました。

プラキシズム、この言葉知りませんでした。 人の生き方、順風満帆、能天気で一生を終わる、片や苦労の連続、挫折の繰り替えし、難病を背負う、なぜこうなるのか、という人生、正に人生不条理そのもの、私もそのような思いは過去に一杯経験しています

しかし、世間に問いても他人に愚痴っても結局は自分でなんとかするより仕方がないのです。

すのものさんの状況がどんなものかは具体的に分かりませんが、今よりはよくなるように願っています。

ブラキシズム

2015.10.03.02:09

痛みやストレスで歯を食いしばることをいいます。
歯科医でマウスピースを作ってもらってますが、滑舌が悪くなるので、仕事中は使えません。
それでも何個か食いちぎってその度作り直してもらってます。
かつて病に苦しむやんごとなき方にシンパシーを感じていました。
しかしちょっと違うんじゃないかと思うようになり、こちらや関連ブログにたどり着きました。
耳の痛いことばかりなのに毎日のように読み続けわたしはドMなのかとw。
わたしの病は(バカは)死ぬまで治りません。
でも最近やっと病に甘えず仕事や生きることに向かいあうことができるようになったのかな・・と。
親父さまはじめ皆様には感謝しております。

Re: 痛いは居たい・・・

2015.09.23.23:21

ウナさん、毎度!

連日、記事の更新、ご苦労さまです。

見た目がわからない他人の痛み、本人がどれほどの苦痛なのかは分かりませんよね、これは自分がそのようになってから始めて分かる事です。また同じように他人の思い悩みも同様でこれもどれほどの思いなのかもわかりません。

私には今まで世の中に生かされてきたという境地には達していませんが、助けを求めてきた人にはできる限りのことはしようとおもっています。


まあ、私自身、本音でいえば人のお世話になる前にあっという間にお迎えが来る事は理想なんですが(笑い)

Re: No title

2015.09.23.21:30

> 親父さまの優しい所が見れるブログですね。 きっとコメントをした胃癌の告知を受けた女性の方も、親父さまのそんな部分を知っているんですよね。 
>
> そして、このブログを書いた時は、シラフでしたよね? とっても分かり易かったもの。
>
> 親父さまのお祈りが伝わるように願っています。


KIKOさん、お久ぶりでした。

そうです、この記事を書いた時は素面でした、でもよく分かりましたね(笑い)

私の勘違いもあったのですが、この方、胃がんではなく卵巣がんだったそうです、発見されるまで何の兆候も痛みもなかったそうです。それだけに告知されたショックを大きかったと思います。

記事でも書きましたが私のこのブログ読者女性の方で、何人もの方がそれぞれ癌と闘っています、それらの方の癌との闘病ブログを読んでいて本当に強いなあ、ある意味女性の方がいったんその状況を受け入れ戦う決意をすれば男よりも強い、そう思いますね、私なんか記事で勇ましい事を書き散らしていますが、本当は意気地なし、、、、


知ってました!、、、、Kikoさんならそう言うかもしれませんね(笑い)

Re: No title

2015.09.23.21:18

>  自分の親父は自分が大学3年の時に胃がんでなくなりました。
> 奥歯がビシッと割れるぐらいに痛みで苦しんで亡くなっていきました。
> 毎朝仏壇に水をあげて、お茶を入れています。
> 親父は48才でなくなりましたが自分の心の中で生きています。

頑固爺いさん、そうでしたか、私の母方系も殆どは癌系でなくなっています、母も大腸がんがみつかりましたが早期発見で手術、その後は転移もなく今のところ元気でいてくれています。

貴殿の母堂も転んで骨折とありましたが、でも介護施設のしっかりした所のようで良かったですね、確かに多少のボケはしょうがないですが、記事を読んでいるかぎりお元気そうでよかった。

それにしてもがんこ爺さんと母上のお顔、そっくりですね(笑い)。

Re: 前だけをみてね

2015.09.23.21:09

み~ちゃん、ある方からもコメントがあって読者からの励ましに癒されているとありました。

やはり、おなじような境遇や経験がある方のコメントには説得力がありますね、でもその状況を受け止める、やはり葛藤があるのでしょう、私が同じような状況になればどうなるのか、ヘタレの根性ナシの私には想像もつきません。

み~ちゃんがそのような状況とは知りませんでした、でも文面を読んでみ~ちゃんはどうやら頑張り屋さんらしい、へたれ親父は祈ることしかできないけれど、回復祈っています。

コメント有難うございました。

Re: No title

2015.09.23.20:59

> 今晩は親父様
> 鹿児島から帰ってきました。
> コメントを頂いた方、どんな病状なのかがわからないので何とも言えませんが、今は癌=死ぬという時代ではないです。
> いろんな治療方法や薬があります。
> 私だって余命は今年中ぐらい、と病院に言われました。乳がんの手術して
> 初発から13年、転移してから7年 ステージ4です。
> でも、元気です。そして、今年中には完解しそうです。(たぶんだけど)
> 信頼できる医師と、治療法を見つけるのが大切です。
> 病院の言いなりになっていてはいけません 色々な治療方法探してください
> 親父さんが祈ってくれてます。きっと大丈夫。

テイナさん、長い間の治療、お疲れさまでした、その後の経過は良好のようで取りあえず安心しています。その方からも内緒コメントを頂戴していますが、どうやら私の勘違いで胃がんではなく婦人科系、卵巣がんだったようで状況的にはかなり難しいようでした。

私も大したお役には立てないかもしれませんが、勇気をもって立ち向かってほしいと願っています。

息子さん海外研修ですか、良い経験になるといいですね、息子を想う母の気持ちが伝わってきます。

Re: No title

2015.09.23.20:50

> 親父さんの優しさを感じました。私のブログ友達の中には癌や、鬱病と闘っておられる方が何人もいます。皆さんとても強いなあとこちらが励まされてしまうことが多いです。
> 私も父、兄共に癌でなくしておりますし、自分もいずれはと思ってしまいます。今のところ内科は20年前十二指腸潰瘍看て貰っていた30年来のつきあいの医師に何かあると直ぐに看て貰っています。現在は呼吸器科で日本の名医といわれる医師に診て貰っています。肺気腫とハイの小さい影があることが判明し経過観察中です。たとへ肺ガンでも早期なので手術すれば平均余命ぐらいは持つかなと、若い頃より癌に対する恐怖心がなくなっています。
> ご友人の方の終活すごいなあと感心します。私も認知症にはならず、最後はきちんと整理してあの世にいけたらいいなと思っています。


よたろう先生、コメント有難うございました。

私の友人の場合、スキルス性胃がん、これが致命的でした、本人は頑張ってまだまだ長生きするつもりでした、それも知っていただけに本当に残念でした。

人間、小さな持病をもっていたほうが健康には注意を払うようです、私の場合は分かっていてやっている阿呆、ですのでそうなった結果には文句は言いません。

そうですね、私も遺言も作成しているし、身の周りの段取りもそろそろ始めています、ただ先生の場合は奥様や子供達、お孫さんも含めてまだまだ長生きをしてほしいと願っているのでは、そんな思いもしますが!!
>  

痛いは居たい・・・

2015.09.21.14:15

お早うございます
私は寒さと痛みには慣れることはないと
常々思っております
ましてや他人の痛みなどです
思えば家人の母を送ってから
六年が過ぎました
最後まで呆けはありませんでしたが
食べても食べても痩せる一方でした
ただ
死の半年前でも痛みは少なかったのか
よく笑っておりました
その頃の私の日課は
仕事から帰ると台所での洗い物
そして話をしながら義母の下肢を揉みました
17歳で終戦を迎えた婆ちゃんの話は
私の母と同じように
マイナスの話はありませんでした
その頃の家人の態度は
若かりし頃の母子そのもので
なんら変わりはありませんでした


いまはっきりと言えます
本人の持つ痛み、不安が100としますと
相手を想う気持ちが
その100から1か2を削ぐだけかも知れませんが
当の本人は20も30もに感じているかも知れません
私は今まで世の中に生かされてここまで来ました
お礼は
他人・ひとを想うことで
お返ししたいと思います。

No title

2015.09.18.00:15

親父さまの優しい所が見れるブログですね。 きっとコメントをした胃癌の告知を受けた女性の方も、親父さまのそんな部分を知っているんですよね。 

そして、このブログを書いた時は、シラフでしたよね? とっても分かり易かったもの。

親父さまのお祈りが伝わるように願っています。

管理人のみ閲覧できます

2015.09.17.21:20

このコメントは管理人のみ閲覧できます

No title

2015.09.17.05:49

 自分の親父は自分が大学3年の時に胃がんでなくなりました。
奥歯がビシッと割れるぐらいに痛みで苦しんで亡くなっていきました。
毎朝仏壇に水をあげて、お茶を入れています。
親父は48才でなくなりましたが自分の心の中で生きています。

前だけをみてね

2015.09.17.00:29

  親父様体調如何でしょうか?   呉々も無茶をせず、お身体を大切になさってくださいね。

 ある方へ……… 
親父様のせつないほどの優しく思い溢れるお言葉、きっと心にしみたことと思います。 

私も昨年夏に、肺腺がんを宣告され、あれよあれよの間に、左肺の一部を切除いたしましたが、まだ両方の肺に7つ程 疑わしい陰が存在しております。
今は、定期的に経過観察と抗がん剤服用を続けております。 
薬の副作用も様々な形で出て来ます。 
辛いです! そして、転移、再発の不安は常に頭から離れることはありません。  でも私は お医者さまに命を預けます!と言いました。 お医者さまは、何時も温かい眼差しで優しく語りかけてくださいます……時には厳しい言葉もあります。  私にはきつい言葉も、私への励ましと受け止めております。手術前の体力は、現在半分に落ちているようで、20年前から抱えているメニエール病も、抗がん剤の副作用で悪化しておりますが、お医者さまの指示を守り、日々歩く事を心がけ、体力回復に努めております。 
 
 驚くほど医学も進歩しておりますよ。 
苦しさ、辛さは本人にしかわかりませんよね。  でも癌と戦って下さい!  弱くなりがちな自分に負けないこと、立ち向かっていって下さい。人間の底力は凄いものですよ。 
 どの程度 病気が進行していらっしゃるのかは存じませんが、心を強く持って、前だけをみて進んで下さいね。 陰ながら私も祈らせていただきます。 

 親父様のブログで、お互い元気をいただきましょう。 


 親父様 勝手に長々と失礼いたしました。落ち込まないでと言っても、時が来なければ心も楽にはならないと思いますが、私も癌患者の一人として他人事と思えず、おせっかいをしてしまいました。ごめんなさい。  ま

管理人のみ閲覧できます

2015.09.16.21:24

このコメントは管理人のみ閲覧できます

No title

2015.09.16.20:16

今晩は親父様
鹿児島から帰ってきました。
コメントを頂いた方、どんな病状なのかがわからないので何とも言えませんが、今は癌=死ぬという時代ではないです。
いろんな治療方法や薬があります。
私だって余命は今年中ぐらい、と病院に言われました。乳がんの手術して
初発から13年、転移してから7年 ステージ4です。
でも、元気です。そして、今年中には完解しそうです。(たぶんだけど)
信頼できる医師と、治療法を見つけるのが大切です。
病院の言いなりになっていてはいけません 色々な治療方法探してください
親父さんが祈ってくれてます。きっと大丈夫。

No title

2015.09.16.16:50

親父さんの優しさを感じました。私のブログ友達の中には癌や、鬱病と闘っておられる方が何人もいます。皆さんとても強いなあとこちらが励まされてしまうことが多いです。
私も父、兄共に癌でなくしておりますし、自分もいずれはと思ってしまいます。今のところ内科は20年前十二指腸潰瘍看て貰っていた30年来のつきあいの医師に何かあると直ぐに看て貰っています。現在は呼吸器科で日本の名医といわれる医師に診て貰っています。肺気腫とハイの小さい影があることが判明し経過観察中です。たとへ肺ガンでも早期なので手術すれば平均余命ぐらいは持つかなと、若い頃より癌に対する恐怖心がなくなっています。
ご友人の方の終活すごいなあと感心します。私も認知症にはならず、最後はきちんと整理してあの世にいけたらいいなと思っています。
 
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